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パンクロックからお笑いまで、気になることを気まぐれに。

[MTV Storytellers:フーファイターズ]・・・「最も思い出深い出来事はボブ・ディランのツアーに参加したこと」

09年12月放送 MTV
【 MTV Storytellers : フー・ファイターズ 】

大物アーティストから現在のアメリカを代表するアーティストまで幅広いラインナップでお届けするライブ番組、「Storytellers」。アーティスト自身が、曲を作った時の背景や自分たちの歴史についての話をしながら、ライブ・パフォーマンスを披露する。今回登場するのは、デイヴ・グロール率いるフー・ファイターズ。11月にバンド初となる待望のベスト盤をリリースする彼らは、どんなステージを見せてくれるのか?

去年放送されたフーファイターズの「Storytellers」がなかなか見ごたえがあって面白かったので、デイヴのトーク部分を書き起こしてみました。

ちょうどベストアルバムが出るタイミングということで、15年のバンド活動を振り返るトークがあったり、ライブでもれなくメントスを投げつけられる曲を作ってしまった苦悩を語ったり、亡くなった親友を思って描いたという曲を演奏したり。

中でも、15年のバンド生活で最も思い出深い出来事だというボブ・ディランのツアー参加時、思いがけずボブに呼び出されたので怒られるのかと思ったら「Everlong」を弾きたいから教えてくれと言われて感激した・・・という話が特に印象深く、その後演奏された「Everlong」が染みるのなんのって・・・。



一応この番組を動画サイトで探したらなかなか高画質の動画があったので、MixPod(ネット音源でプレイリストが作成できるサイト)で番組のプレイリストを作ってみました。そのうち見れなくなっちゃうかもしれないけど・・・。ちなみにこちらの動画にはイタリア語だかスペイン語だかの字幕が付いてまして、どうやらその辺りの国で放送されたもののようです。ネットの世界ってグローバルだなぁ。


MusicPlaylistRingtones
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ということで、トーク部分は下記に書き起こした日本語字幕に照らし合わせてどうぞ。
プレイヤーの動画視聴画面は、再生した後に左上の音符下に現れる「VIDEO」という所をクリックすると切り替わります。
(追記)プレイヤーがちゃんと表示できない時があるようです。何度がページを更新して見れなかったらごめんなさい。



2009年12月放送  MTV  【 MTV Storytellers : フー・ファイターズ 】 より

(以下 : デイヴ・グロール)

≪ Dave Talk ≫
サンキュー。
ようこそ、“Storytellers” へ。Foo Fightersだ。
言っとくけど・・・今日は好きなだけしゃべるぜ。
便所には行ったな?俺らのライヴを見たことある人は?
(歓声)
よし。じゃあ知ってるな。
(スタンドマイクを指差しながら)マイクは俺の親友だ。出演する前に番組スタッフに聞かれた。「Daveはしゃべる方は大丈夫かな?」ってね。俺らのスタッフは大笑い。
(笑)
「もちろん」ってね。大好きなんだ。
バンドを結成して15年になる。もうすぐ記念日なんだ。みんなで初めてジャムしたのが・・・1994年のハロウィーン直後だった。
今でもよく覚えてるよ。人生最悪の2日酔いの日だ。パーティーも最高だったし・・・ダース・ヴェイダーの衣装だったしね。子供の頃からの夢だったんだ。ずっとなりたかった。でもマスクが高くて、ママに頼んでも高すぎてダメだった。
ようやく、26歳になってマスクを手に入れた。最高の気分でパーティーに向かったよ。「ダース・ヴェイダーだ!」ってね。お面とヘルメットで出来たマスクをかぶって、会場に行って気づいた。ビール・パーティーだったんだ。ビールを飲むたびに毎回マスクを外して、飲み終えるとまたマスクをかぶったよ。最後にはマスクで顔をぶつけまくってた。
(笑)
・・・こんな話はどうでもいい。本題に入ろう。ベストアルバムがもうすぐ出るんだ。
凄く聴きがいのある作品になってる。俺にとって・・・全ての曲が人生そのものだし、バンドは家族のようなもの。このアルバムを聴くたびに、15年間の出来事を思い出す。走馬灯のようにね。
全てはこの曲から始まった。この曲は・・・デモテープのつもりで作った、1stアルバムからの曲。ただの遊びだった。バンドを作る気も・・・15年後にこうやってみんなに話すような仕事になってるなんて想像もしなかった。
1stアルバムはただのデモテープだった。他にやることもなくてヒマだったから、近所にできたスタジオを予約したんだ。永遠のような5日間だった。「最高傑作を作るぞ!」ってね。全ての曲を自分一人で作ったんだ。バンドだと思って欲しくて、Foo Fightersと名付けた。RamonesやPixiesみたいにね。Foo Fightersならバンドっぽいだろ?出来た作品をカセットにコピーして、友達に配ったんだ。そして今がある。

≪ Live ≫ * This is A Call

≪ Dave Talk ≫
あの頃は楽しかった。バンドができて、車(バン)も手に入れた。「ツアーに出よう!」って盛り上がったよ。そして間もなくビデオを作ることに。最初は反対だった。「イヤだね」 「音楽チャンネルのためじゃねえか」ってね。
(笑)
まぁでも・・・簡単に説得されて、“Big Me” という曲のビデオを作った。
(歓声)
ありがとう。
色々な監督からアイデアが集まった。「いくつもの光り輝くラジオがビーチに並んでいる」とか、「ピンクの空に羽ばたくユニコーン」とかね。どのアイデアを見ても気に入らなかった。
その中に、J.Peretzからの手紙があったんだ。「メントスのCM見たことある?」
その一言だった。キャンディーのCMみたいで完璧だと思った。ビデオを撮ってるとギターのPatが言った。「ライヴのたびにメントスを投げられるぞ」ってね。
そんなことないと思ったよ。ビデオが出来て、ツアー初日のライヴでこの曲を演奏した。その瞬間・・・銃弾のようにメントスが飛んできた。
(笑)
めちゃくちゃ痛かった。マシュマロじゃないんだ。痛かったよ。そしてツアーが終わる頃には、この曲が大嫌いになった。
メントスばかり飛んでくる曲なんて、嫌だからね。それ以来、10年くらい演奏しなかった。一度もね。
4年前ツアーでカナダに行った時、もう10年もたったし、やってみることにした。もうメントスなんて売ってないかも。
(笑)
CMも見てなかったしね。そして・・・鼻クソついてる?(鼻を拭って)悪いね。
(鼻クソを指摘したと思われる観客に向かって)世界で最高のファンだね。俺の奥さんか?
ティッシュまで用意してくれたのか。
(笑)
とにかく、10年ぶりに “Big Me” を演奏することに。ステージに上がると、1パックごと投げてきやがった。顔に直撃だ。
(笑)
曲を中断してこう言ったよ。「もう10年だ」 「メントス投げはもう古い」 「もうやめてくれ」ってね。そして終わりの儀式をすることにしたんだ。メントスを燃やすことでね。そして全てを終わらせたかった。
ライターを探してたら・・・1万人もの人がライターを投げてきた。
(笑)
今夜メントスを持ってきた人は・・・ケツにでも突っ込んでくれ。
(笑)
“Big Me” だ。

≪ Live ≫ * Big Me

≪ Interview ≫
自分が20代の頃は、これが現実には思えなかった。こんな最高なことが現実なわけないとね。
でも気づくんだ。これが現実で、これが自分の人生なんだってね。それを実感したのが、Neil Youngが主催するイベントに参加した時だった。
イベント前日にNeilの自宅でバーベキューをしたんだ。出演するバンドと彼の家族みんなが集まった。目の前にいるNeilを見て思った。俺にとって彼は完全無欠の存在で、数多くのアーティストに影響を与えたアイコンのような人だ。その彼を見て、両立できるんだと学んだ。それまでこの仕事は現実じゃないと思ってた。父親になって芝を刈らなきゃってね。でも今は両立してやってる。
(メンバーから「芝刈りするの?」との問いに)
いや。
(笑)
(「広い庭なのにね。」)

≪ Live ≫ * Wheels

≪ Dave Talk ≫
(観客から質問で 「子供が生まれて曲作りに変化は?」 )
全員が父親だけど音楽への影響はどうかな・・・。子供ができて親になると全てが変わる。自分の性格や起こる出来事も変わる。歌詞の書き方や感情の表現の仕方も、全てが変わっていくんだ。
(メンバーの方を振り返って)だから曲作りにも影響はあるよね。自分の感情を一番正直に表現するものだから。俺が書く歌詞は全てに意味があるんだ。どんなにバカなことでもね。俺には大事なんだ。
2人の娘がいるけど、初めて父親に・・・
(拍手)
ありがとう。初めて父親になった時は、歌詞の内容もガラッと変わった。
数年前だったらカッコ悪いと思って書けなかったような歌詞でも・・・今はラブソングで書いてる。父親になって愛とは何かを知ったからね。今では自然に書けるんだ。

≪ Live ≫ * My Hero

≪ Dave Talk ≫
(途中、観客と一緒に歌って・・・)合唱団みたいだったな。
(歓声)
いいね。
“My Hero”という曲は、バンドが出来た最初のツアーから演奏してる。ツアーを始めた頃は、1stアルバムの12曲しか持ち曲がなかったからね。そしてバンドを組み、リハーサルをしながら曲を作っていった。
“Enough Space” “My Hero” は、昔から演奏してる曲なんだ。タイトルは覚えてないけど、ニュー・ウェーブの映画を見てた。80年代の映画だ。この曲を聴くたびになぜか「ヴァレー・ガール」を思い出す。なぜだろう。
とにかく、あっという間に生まれた曲さ。そして何年も歌っていくうちに、当時のことを思い返してこう思った。「特定の人を思って書いてたのかも」って。
俺には人生のヒーローと思ってる人たちがいる。尊敬する友達のピートやチップなど、有名人じゃなく普通の人たちさ。彼らのことを歌った曲なんだ。

(観客から質問で「これまでのキャリアを振り返って、「俺たちイケてるじゃん」と思ったことは?」)
今この瞬間にそう思ってる。
(歓声)
これは夢かな。

ここ数年のツアーで、新しいルールを作ったんだ。昔の曲のリハーサルはナシってルールだ。ツアー中に新曲を作るためさ。危険なことでもある。ツアー中に新曲に飽きてアルバムをする頃には、うんざりしてるかもしれないからね。そうして生まれたのが “Word Forward” だ。
去年、親友のジミーが亡くなった。6歳からの親友だ。いつも一瞬だった。音楽も、ハッパも、一緒に覚えた・・・アンダーグラウンド・メタルやパンクロックもね。俺らはブラザーだった。そんな彼が亡くなって、思い知らされたよ。「彼と一瞬だった人生は終わった」 「残された道はただ1つ」「前に進むだけだ」とね。
そのことについて書いたのがこの曲だ。この曲は・・・大切な親友を失ってこう気づく。「出来ることは前に進むことだけだ」とね。そういう曲さ。 “Word Forward” だ。

≪ Live ≫ * Word Forward

≪ Interview ≫
中学1年の頃に出会った娘だ。名前はサンディー。凄く美人の転入生だった。ファラ・フォーセット並みのセクシーさだったよ。
「彼女になって」と告白して、付き合って1週間くらいしたら「縛られたくないの」ってフラれたんだ。凄く傷ついた俺は、その夜夢を見た。俺はステージでギターを弾いてる。アリーナ級のデカい会場でね。ギターのソロを弾いてる。ギターを始めてまだ2年ぐらいだった。ステージでギターをかき鳴らしてると、客席のサンディーが泣きながら謝ってるんだ。人生で最大の間違いを犯したみたいにね。そんな彼女に俺は「クソくらえ!」と思う。それが・・・俺が音楽を始めた原点かもしれないね(笑)

≪ Dave Talk ≫
この曲は俺たちを代表する曲と言えると思う。アルバムのために書かれた曲でも、アルバムに入れる予定でもなかった曲なんだ。この曲なしで完成したと思ってた。
でもアイデアが浮かんだから、デモを作ってバンドに聴かせた。この曲がなかったら今の俺たちはない。新しい世界へ進むきっかけをくれた。音楽的にもバンドとしてもね。その後12年間バンドを続けていく理由をくれた曲だ。
(拍手)
時々そういう曲が生まれる。そしてこう思う。「まだやっていけるな」って。意味のある曲を作ること、それが大事さ。
15年のバンド生活で最も思い出深い出来事は何かと聞かれたらこう答える。Bob Dylanのツアーに参加したこと。
ツアー開始の数日後、「Bobから話があるそうだ」と言われた。「Bobって誰?」って言ったよ。
(笑)
Bob Dylanだって言うから怒られると思った。何かをしくじったとね。でも違った。「あっちで待ってる」と言われ、身なりを整えたよ。廊下へ出ると場所を教えられた。カナダにあるアリーナの暗い廊下に、Bobが立ってた。壁に寄りかかる彼の影が見えたんだ。黒のレザージャケットを着て、黒のレザーパンツに、黒のブーツを履いた彼が、暗闇に立ってる。シビれたよ・・・。
彼に声をかけると、気さくに話してくれて凄くナイスだった。そのまま話していると、「あれは何ていう曲?」と聞かれた。「あれだよ・・・」 「Only thing I ever ask of you not to promise not to stop when I say whenって曲さ」
(歓声)
“Everlong” だよって答えると、「俺も弾きたいから教えてくれ」だって。
(笑)
感激どころの話じゃないよね。
この曲をBobに送るよ。
みんな、ありがとう。

≪ Live ≫ * Everlong

2009年12月放送  MTV  【 MTV Storytellers : フー・ファイターズ 】 より

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