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パンクロックからお笑いまで、気になることを気まぐれに。

ウィルコ・ジョンソン TOKYO公演 11/4/7@渋谷CLUB QUATTRO

ドクター・フィールグッドのオリジナルのギタリスト、ウィルコ・ジョンソンのライブに行ってきた。やっぱりあのマシンガン・ギターが・・・!と偉そうに語れるほどの知識もなく、カッコつけてもしょうがないので言うと、自分は完全にミッシェル・ガン・エレファントからの流れのファンである。

ミッシェルのルーツをひたすら辿って聴いていた時期があった。クラッシュ、ジャム、ダムド、ヘッドコーツ、ザ・パイレーツ、ドクター・フィールグッド・・・。ミッシェルのギタリスト・アベフトシの独特な鋭いカッティング音が凄く好きだったので、あの音はここから来てたのか!といちいち衝撃を受けた。

普通はアベフトシのギターを聴いて、ウィルコ・ジョンソンやミック・グリーン(ザ・パイレーツのギタリスト)のスタイルに似てるなと思うんだろうけど、自分はミッシェル先行なので、それらを聞くとどうしてもアベフトシの音に似てるなーと思ってしまう。

先のバンドが凄いなんてことは承知の上で、それでも自分はたぶん思ってる以上にミッシェルが好きで、今でもリアルなまま在り続けている。ウィルコには何とも失礼な話だけど、ウィルコのステージを見ながら、そこにアベフトシの存在をビシビシと感じていた。09年に太陽を掴んでしまった(亡くなった)男の気配を。

そして、来てるんじゃないかなと思ってたチバユウスケが本当に見に来てたらしくて、泥酔状態で暴れてた・・・なんていう遭遇話を目にしてジタバタしたくなったり。

Wilko Johnson


2011.4.7 (thu) Shibuya CLUB QUATTRO
WILKO JOHNSON

 DOOR OPEN 19:00 / MOVIE START 19:30
 SHOW START 20:00~

場所は渋谷のクラブクアトロ。センター街の先の、パルコ・クアトロの4~5階。ビル内の店舗もだいぶ様変わりしていた。ブックオフに飲み込まれたような、どこからがクアトロなんだかがわかりにくくなってた。4階に受付けとロッカー、5階に上がっていくとフロアがある。ロッカーの前でマーシー好きの彼女に遭遇。着いたのが開場ギリだったので、あたふたと荷物を詰め込んでフロアへ。

相変わらずの邪魔な柱と、後方は一段高くなっていてカウンター席も人気の様子。2桁の番号で入れたこともあって、フロアはまだ人もまばら。久々にドリンク引き換えでビール。カルピスソーダに一瞬心惹かれたけど、そういう雰囲気でもないだろとちょっとカッコつけてみた。一杯くらいならセーフだ。

マーシー好きの彼女とあれこれ話をして、「優しい嘘」という言葉に妙に頷けたり。会場内では「地震が起きた場合、ライブの中断・中止をすることもあります」というアナウンスが流れていて、やっぱりどこか以前とは違う気分にソワソワしたり。ライブ中は何事もありませんように・・・と。

ライブ前に、ドクター・フィールグッドのドキュメンタリ映画「オイル・シティ・コンフィデンシャル」編集版の上映。映画館の舞台のごとく、思いがけずステージ上にお姉さんが現れて上映の説明など。フロア右にこじんまりとしたスクリーンが出現、上映開始。

ステージ近くにいたのでスクリーンは遠目な感じで、字幕を追うのが大変だったけど、ライブハウスのスピーカーということで音の迫力は凄かった。ライブ映像が流れるたび、飛び上がりそうになるほどドキドキさせられた。他にもインタビュー映像や、モノクロ映画の一場面が目まぐるしく盛り込まれていて、早くじっくり本編が見たくなった。

「ピックが使えなかったから指で弾くスタイルになったが、血が飛び散っても赤いピックガードだから目立たないのさ」というウィルコの言葉が心に残る。



セットリストはこちらのブログからメモらせて頂きました。レポも大変参考になります。
→ なめブログ Wilko Johnson at 渋谷クラブ・クアトロ 4月7日

1. All Right (ファースト・ソロ『Ice On The Motorway』[80年])
2. Cairo Blues (『Ice On The Motorway』)
3. Dr. Dupree (SOLID SENDERS『Solid Senders』[78年])
4. The More I Give (DR. FEELGOODのファースト『Down By The Jetty』[75年])
5. Sneaking Suspicion (DR. FEELGOODのサード『Sneaking Suspicion』[77年])
6. Everybody's Carrying A Gun (『Solid Senders』)
7. When I’m Gone (ソロ『Watch Out!』[85年])
8. Roxette (『Down By The Jetty』)
9. 20 Yards Behind (『Down By The Jetty』)
10. Paradise (『Sneaking Suspicion』)
11. Don't Let Your Daddy Know (DR. FEELGOODのセカンドの『Malplactice』[75年])
12. Back In The Night (『Malplactice』)
13. She Does It Right (『Down By The Jetty』)
14. Bye Bye Johnny (チャック・ベリーのカヴァー)

ライブにありがちなもったいぶった間もなく、意外とススッと現れたメンバーは、フロアから見て左手にスマートな黒シャツ姿で異様な存在感を放つウィルコ。右手にウィルコとはお馴染みらしいベースのノーマン・ワット・ロイ、抱え込むようにしてベースを弾く姿と、時々覗かせる笑顔が印象的なナイス爺。奥に見えるドラマーはちょっと若い印象のディラン・ハウ、何気にイケメンのように見えたり。ソリッドな音とは裏腹に、皆やわらかい印象を受けた。

前から2~3列目にいたので、ライブが始まるとそれなりに押しはあったけど、単純に前へ前へではない雰囲気。縦ノリだけじゃなく、横ノリばかりでもなく、モッシュもたびたび沸き起こり、みんなそれぞれが楽しいノリ方を知っている感じ。理屈じゃなく、自然に体が反応するんだろう。響き渡る音に人が波打つ様は、小さな視界の中で壮観だった。

年齢層はやはり普段見るライブよりも高めな感じがした。見るからにオジサマな感じの人が多く、思いのほか女性の姿も多い。ロックなんて聞くのか!?という感じのこぎれいな格好をしたお嬢さんが前方にいて、大丈夫なのかなと思ったけど、目が輝いてたのであれはきっとちゃんとロックが好きな人だろうから問題なし。

大人がみんなキラキラした顔で音に熱狂し、ウィルコの姿に夢中になっていた。ステージと周りの光景とを見ていたら、妙な幸福感が沸いたり。ウィルコが動くたびに歓喜の声が上がり、異様な高揚感に包まれたり。当たり前だけど、本当に好きな人が集まっている気がしたライブだった。前方にいたから全体の様子はわからなかったけど、会場はかなりの入りで満員だったらしい。

3人編成なので、前後というより斜め前後ろ、左右に動きまくるウィルコの姿には本当に目が釘付けになった。映像でしか見たことなかったあの動き。噂通りのキレキレの動き。若い頃とは比べようがないけど、衰えを感じさせない健在ぶりだった。何度も何度も目に焼き付けて、何度も何度も歓声を上げる一員になっていた。

間近でステージの様子が見れたのは良かったし、熱狂する渦の中にいたのも楽しかったけど、途中ややスローテンポで音が絡み合う曲もあって、後ろで飲みながら見るのも良かったかもな・・・とちょっと思った。ウィルコのギターは、切り裂くような鋭いカッティングの音だけじゃなく、少しこもったやわらかい音色も奏でていた。思っていた以上に音の幅も感じた。

ピックなしで弾いてるというスタイルは、その様を近くで凝視してみても、何がどうなってるんだか。どうやったらあんな音が出るんだか、すげえ・・・と感嘆することしかできなかった。ギタリストなんて皆そうなのかもしれないけど、やはりごっつい手をしていた。それから、マシンガンのようにギターを構えて弾く姿や、まさかの背面弾きも見れて、めちゃくちゃテンションが上がった。

黒シャツが汗でピタピタしていく姿を見て、もの凄く懐かしい感じが・・・同様の格好をしてプレイしていたミッシェルのメンバーを思い出してドキッとする。ラフな格好をしていた時期もあったけど、スーツに黒シャツのスタイルのミッシェルは特に印象深く、好きだった。好きなバンド、影響されたバンドが皆スーツを着ているからという理由で、彼らはスーツを着用していた。

途中でジャケットを脱ぎ、やがてシャツが汗で張り付く。そんな光景を何度見たことだろう。最近はめっきりそういう格好をしたバンドのライブを見る機会がなかったので、凄く懐かしくてドキドキした。そしてアンプとギターとを繋ぐ、カールしていて伸縮するあのシールド。あれもミッシェルのステージで見た記憶を呼び起こさせられる。まるで鎖に繋がれてるような様相なのに、ギター片手に動き回るその姿のなんと自由なことよ。

いつものごとく曲とタイトルがなかなか一致しなかったりするので、曲についての言及はあんまりできないけど、ライブ前日に妙にハマって聴いてた「The More I Give」が聴けたのは嬉しかった。あと、やはりというか「She Does It Right」の破壊力はとてつもなかった。ここ一番なモッシュの中にいて、全身で色んな衝撃やパワーを感じた。演奏からはもちろん、観客から発せられてる熱も凄かった。

あと、終盤のMCでは震災のことに触れて話していて、詳しい内容はよくわからなかったけど、「I Love Japan」だけは聞こえた。日本のことを思ってくれてるんだな・・・という気持ちだけは凄く伝わってきて嬉しかった。こういう時期で、海外アーティストのキャンセルが相次ぐ中、キャンセルされても当然の中、ライブをやってくれることには感謝を禁じえない。

本編が終わった後、すぐに登場したメンバーはアンコールでチャック・ベリーのカバー曲。モッシュの中に埋もれていたけど、目の前がバーッと明るくなって、視界が開けていく感じがしたのは気のせいか。心の中に鬱積していたものを吹っ飛ばして、開拓されていくようだった。平たく言うと、妙に楽しい瞬間だった。ちょっと乱暴だけど、どうにでもなれ!どうにでもしてくれ!と思った。その感情が正しいのかどうかはわからないけど、たぶん間違いではない。

メンバーは去り際もススッとした感じで、何となくまだライブが続くんじゃないかと思って、拍手してしばらく待ってたけどそこで終了だった。フロアを後にしている途中、たぶんパスを持ってたと思う関係者らしき外人さんが、すれ違い様にニコッと微笑みかけてきて。自分もライブ後のハイなテンションのまま、満面の笑みでニコッと返したんだけど・・・何だったんだろう、あれは。

外人さんから見るに、自分みたいな小娘がウィルコのライブで汗だくになってる姿が珍しくて可笑しかったんだろうか。優しい笑い方だったけど。もっとロックンロールが似合う人間になりたいなと。いつかイギリスに本場のパブ・ロックを聴きに行きたい!なんて、夢のまた夢だ。



その後、帰宅して間もなく、東北で震度6を記録したあの余震。関東の辺りは3~4くらいだったと思うけど、久々に凄く揺れて相当ビビッた。真っ直ぐ帰ってきて良かったなとしみじみ。飲んで帰ると言ってた彼女は大丈夫だろうか。ウィルコもビックリしたんじゃないだろうか、と心配しつつ。

不意に現実に引き戻されて不安になりつつ、ツイッターを覗いていたら、なんとチバユウスケがライブを見に来ていたという呟きが・・・!!来てるんじゃないかとは思ったけど、終演後ちょっとキョロキョロしてみたけど、本当に来てたんかい!っていう。自分は全くこれっぽっちも遭遇できず。来てるという雰囲気さえ感じられず。

飲みながら見てたんだろうし、後ろの方にいれば良かったかなぁとも思ったけど、チバユウスケに遭遇したくてフロアに位置してるってのもおかしな話だ。もしかしたら会えたかもしれないと思うと悔しくてしょうがないけど、あの時ああすれば良かったなどと考えるのは不毛なのでやめた。クールを装いながら、ミッシェルを爆音で聴いてやる。アベフトシには会ったんだぜ、なんていう夢を見ながら。

先の地震で、部屋に積み上げてあったCDやMDや本が崩れ落ちてきて、まだ余震も続いてるのでそれらは床に乱雑に固めて置いてある状態で。ドクター・フィールグッドやウィルコのCDがどこにあるかわからなくなってしまった・・・。iPodにも全部の曲は入れられなかったので、ここ最近は聞きたくても聞けない曲があったり。憎き地震め。ロックンロールを奪うとしたって、頭の中ではいつだって再生できるんだぜ。

Comment

ぐみ says... ""
いいなあ、アベのギターに会ってきたんですね。
ドクターフィールグットのCDは1枚だけ持ってるけど、それすらあんま聴いてないしなあ..と悩んだ挙句ライブは行きませんでした。
が、チバ遭遇話をツイッターで見て同じく地団駄を踏むミーハーな自分。

クロマニヨンズ@野音のチケットもぼやっとしてる内に買い損ねた身なので、バンビさんのライブレポ楽しみしてます。
2011.04.12 15:07 | URL | #- [edit]
あう says... ""
すごいですね~ライブに行ったんですね。
僕は日比谷に行く前にドクターフィールグッドの映画を見て来ました。1人ぐらいクロマニヨンズ見に行く人が、居ても良いのにと思いながら。
2011.04.15 15:46 | URL | #- [edit]
bambi says... "> ぐみさん"
自分もそれほど詳しくはないので躊躇する気持ちもあったけど、やっぱりそれでも何でも行って良かったです。
チバに会えなかったのは本当にもの凄く悔しいですが、アベのギターはガンガン感じました。

クロマニヨンズの野音、行かれなかったんですね。レポは相変わらずの遅さで・・・書き上げるか否か迷ってます(笑)
2011.04.17 00:07 | URL | #9jgEo1Cg [edit]
bambi says... "> あう さん"
日比谷の前にドクターフィールグッドの映画見に行かれたんですか!
それはまた濃い一日ですね。客層はバリバリ被ってそうな気がしますが。
自分はまだ映画は見れてないので早く見たいです。爆音で見たいです。
2011.04.17 00:11 | URL | #9jgEo1Cg [edit]

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