suicide bambi

パンクロックからお笑いまで、気になることを気まぐれに。

木曜深夜

ナインティナインのオールナイトニッポンが終わる。


先週の重大発表は、20年間続いてきた番組が9月いっぱいで終了することを告げるものだった。

スペシャルウィークの詳細の発表が遅いと、放送中のツイッターは少しざわついていた。しかし、番組が終わってしまうのでは…という心配は何度も杞憂に終わっていたので、今回も大丈夫だろうと思っていた。

何よりこの日の2人は普段と変わらず、むしろ楽しそうな雰囲気だった。だから、まさか悲しい知らせだとは思わなかった。今思えば、何かが吹っ切れた感じの明るさだったのだろうか。下ネタでお馴染みのジャネットのネタでは、尾崎豊の「OH MY LITTLE GIRL」の替え歌がいつものように最低で思わず笑った。

エンディングで、思いがけずビタースイートサンバが流れた。いつもと違う空気にハッとしてる間に、サラッと番組終了が発表された。

矢部 「え~エンディングですけども。ここで突然ですけども、リスナーの皆さんに大変な、重大発表がございます。」
岡村 「重大発表でございます。」
矢部 「はい。え~1994年の4月以来、20年以上に渡ってお送りしてきました『ナインティナインのオールナイトニッポン』なんですけども、え~来月9月いっぱいで、終了させて頂くことになりました。」
岡村 「終了でございますー。ありがとうございました。」


ウソだろ…!!!!!!!!!!と思って、ツイッターをしていた手が震えた。
まさかの発表だった。こんな日が来るなんて。こんなに早く来るなんて。色んな思いと考えがグルグルと駆け巡って、言葉がまとまらない。

終わるという予感はあっても、ずっと続いていくと思いたかった。いつかは終わると分かっていても、ずっと続いていくと信じたかった。今年は笑っていいともが終わり、ナイナイのオールナイトまで終わってしまうのか。いいともとポーグスについて書いた、自分の中での2014年の節目感が甦る。

1982【 suicide bambi 】

いいともとポーグスは32年で終わり、ナイナイのオールナイトは20年で終わるという。「今年は何かが終わって、何かが始まる年なのかもしれない」なんてことを書いていたけれど、今まで続いてきた色んなことが次々に終わってしまうのでは…と思ったら、また震えた。

終了を発表したナイナイのオールナイトの後、ウーマンラッシュアワーのオールナイト0では、村本さんが若手らしい勢いで「枠が空く」と冗談混じりに話していた。若手からしたら正直な感覚なんだろうと思う。分かってはいるけれど、何とも言えず切なくなった。以前「説明のできない時代の流れがある」と、竹山さんがいいともの終了について話していたのを思い出す。

(@bambi_012) 5:35, 11月 01, 2013のツイート:
いいともに何度か出演してる竹山さんの個人的な考えは、終わるのはしょうがない。テレビは元々旬な人が出るもので、時代を映すメディア。自分自身も含め、やり続けるのはどうだろうと思っている。タモリさんとみのさんという昼の顔だった人が同時期にやめる…説明のできない時代の流れがある。@愚痴侍


時代の流れだと言われたらしょうがない。しかし、自分の中で特別だった何かが終わっていくのは、やはりどうしようもなく悲しい。ツイッターを覗くと、多くのリスナーが驚きを隠せず、悲しみ、惜しみ、それぞれの思いを呟き、嘆き、心の整理をつけようとしていた。

ナインティナインのANN放送終了を受けての衝撃 - Togetterまとめ

ラジオに救われたとか、ラジオは青春だった、という人も多い。自分はあんまりそうは思わない。自分の中で、ラジオはずっと続いているものだからだ。過去形じゃない、進行形だ。もはや救われているという意識もなく、青春さえも通り越して日常になっている。

多くの人は学生の頃にラジオを聞き始め、やがて社会人になったりしてなかなかリアルタイムで聞けなくなり、その頃には他に心の拠り所になるようなものも出来て、少しずつ遠ざかっていくものなのだろう。

自分は18年くらいずっと、ナイナイのオールナイトを聞いている。いつから聞き始めたのかもよく覚えていない。

ナイナイのオールナイトと共に生きてきた。そして、ナイナイと共に成長してきた。学校で上手くいかない時も、仕事が上手くいかない時も、人と上手くいかない時も、人生が上手くいかない今でも、どんな時でも、ナイナイのオールナイトだけは毎週聞いていた。ナイナイのオールナイトは日常の延長にあり、いつもラジオはそこにあった。

昔からお笑い番組は好きだったけれど、お笑いの深い楽しみ方を教えてくれたのはナイナイのオールナイトだった。そういう情報や話をする友達が皆無だった10代の頃に、下ネタの言葉や知識を教えてくれたのはナイナイのオールナイトだった。周りにラジオを聞いている人が皆無だった中で、初めて生で共有感を感じられたのはナイナイのオールナイトニッ本の即売会だった。

思い起こせば、岡村さんが休養した時、一度何かを覚悟したような気がする。もしかしたら、岡村さんはもうお笑いの世界には戻って来ないかもしれない。めちゃイケやオールナイトはどうなるんだろう。ナイナイはこの先どうなるんだろう…。コンビの存続さえ危うかったあの時も、矢部さんが一人でオールナイトを続けて守っていた。岡村さんが戻ってくる場所を守っていた。そして、復帰した最初の番組はオールナイトだった。

岡村さんは休養中のことを笑いに昇華して語り、リスナーに対して真摯に向き合ってくれた。ジャンボチョコモナカを食べすぎたせいか、少しぽっちゃりして戻ってきた岡村さん。それを、チビ・デブ・ハゲの3つが揃ったら最強じゃないですかと、笑って迎えた矢部さん。最後に玉置浩二さんの「田園」が流れて、ラジオを聞きながらちょっと泣いた。「生きていくんだ それでいいんだ」それまで聞き流していた歌詞がやけに染みた。あの日の放送は思い出すだけで胸がいっぱいになるので、あんまり聞き返していない。

あの時は岡村さんが帰ってくる嬉しいそわそわ感だったけれど、今回はお別れになるかもしれない悲しいそわそわ感だ。詳しくは、今週の放送で語られるらしい。先週の放送から一週間、ずっとそわそわしていた。揺らぐ日常に、落ち着いたふりをして、冗談なのではと期待して、現実逃避して過ごしていた。

なぜか、いいともが終わる時よりも、ミッシェル・ガン・エレファントが解散になった時のそわそわ感に似ている。全然違うことなのに。

決してナイナイ自体が解散するわけではない。けれど、ラジオとリスナーという結びつきや思い入れが強い傾向にあるメディアで、20年間続いてきた番組が終わるということは、思い入れが強いバンドが解散する状況にある意味似ているのかもしれない。

もしかしたら、木曜深夜のオールナイトは終わってしまうとしても、また新たに違う形でナイナイのラジオが始まる可能性もある。ミッシェルの解散後、メンバーのチバユウスケとクハラカズユキは新たに“The Birthday”というバンドを始めた。自分はそれにハマれなかった。やっぱり何かが違った。比べてもしょうがないけれど、新たな形になって気持ちが離れていく場合もある。

終わるという発表の後、他のリスナーの様子が気になって、この感覚を共有したくて、やたらネットを覗いてしまう…という心情も似ている。ミッシェルの解散の時は、2chの掲示板をよく覗いていた。今はツイッターである程度の様子が分かる。憶測だけで書かれたネットニュースにモヤモヤとした気持ちになり、色んな思いが溢れてきて誰かと何かしゃべりたくなる。

ミッシェルの最後のツアーの時は、たまたまチケットが取れた地方までライブを観に行った。もちろんラストライブの幕張にも行った。今回は最後を見届けに、最後の放送の日にいてもたってもいられなくて、有楽町まで行ってしまうかもしれない。深夜の有楽町で、ニッポン放送を見上げながら、ラジオに耳を傾けながら、泣くかもしれない…

頭の中に流れてくるのは、やっぱりこの曲。
HOBBLEDEES - 月夜の星空

ナイナイのオールナイトが終わる。
冗談であって欲しい。
本当であったとしても、前向きなものであって欲しい。
「リスナーの心もてあそぶやん!」
笑ってそう言える金曜日が来ますように。


Post comment

管理者にだけ表示を許可する

Trackback

trackbackURL:http://suicidebambi.blog44.fc2.com/tb.php/650-3f1673bf