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パンクロックからお笑いまで、気になることを気まぐれに。

Ken Yokoyama×クロマニヨンズ@新木場スタジオコースト 16/8/3

2016年8月3日、新木場スタジオコーストで
Ken Yokoyama×クロマニヨンズのライブを見た。
「Ken Yokoyama presents
Rumble Of The Month Final 2Days」の1日目。


まずは、Ken Yokoyamaのライブから。

クロマニヨンズとの対バンにかなり緊張していた様子の健さん。2組での対バンでも良かったが、今回はここで終わらせないで繋げていくという意味合いで若い世代のバンドを入れたいと、クロマニヨンズ側とも話し、Ken YokoyamaはWANIMA(2日目)、クロマニヨンズはOKAMOTO'S(1日目)を選んだという。

俺らの若い頃はそんな粋なことをしてくれる先輩はいなかった、自分で言っちゃった!と照れながら。何十年後か、自分やヒロトさんやマーシーさんが死んじゃったあとも、ロックンロールを繋げていってほしい…というようなことをMCで話していた。健さんがDJを務めていたラジオ番組「I Won't Turn Off My Radio」でも同様のことを語っていたけれど、今回のイベントにはそういう思いが込められているらしい。

Ken Yokoyamaはバンドだと思っていて、自分はボン・ジョヴィのジョン・ボン・ジョヴィみたいなもの。なので、ケン・ヨコヤマの間に何かを入れればいい。自分は「ケン・ヒロトマーシーで育った・ヨコヤマ」です、と。あの人たち 人間国宝だよ!俺もね…と笑って、付け足してしまう所がなんか健さんらしい。

途中、曲を飛ばしてしまったようで、メンバー同士で話し合い。緊張していたからなのか、それともバンドによくある間合いなのか。リクエストもいいね、と客席に向かって問いかける健さん。ライブ中にリクエストを募るロックバンドなんてなかなかいないのでビックリ!

Ken Yokoyamaの楽曲のリクエストを拾って、これにする?と観客に尋ねると反応がいまいちで、また別のリクエストを拾う。ハイスタの「STAY GOLD」、果てはブルーハーツの「リンダリンダ」まで出てきてしまい、今日はちょっと…と困惑する健さん。しかし「リンダリンダ」に沸く観客の雰囲気に、躊躇しながらも「リンダリンダ」のイントロをゆっくりとギターで奏で始めて、歌い出し…!!!!すげえドキドキした!!サビ前で止めてしまったけれど、サビまで行ったらどうにかなってしまいそうな、やっぱりとんでもない魅力と威力のある曲だと思った。

そこから、ヒロトさんが歌っている曲ということで、スカパラの「星降る夜に」を。これがまたとてもいい。ヒロト以外が歌っても素敵な曲なのだ。そして、もう今日はやるしかないと、ハイスタの「STAY GOLD」を…!!ブルーハーツ好きで、ヒロトファンで、ハイスタ世代で、この流れにテンションが上がらないわけがない!

気づいたらモッシュの中に飛び込んでいた。カバーは邪道だとか、オリジナルメンバーでやらなきゃダメだ、なんてこだわりは、あの空間ではどうでも良くなる。久しぶりのモッシュの中で、すげえバカなことやってるな、と思った。端から見たらバカバカしいことほど、すごく楽しいのはなぜだろう。

そして代表曲の「I Won't Turn Off My Radio」この流れは凄く胸熱だった。パンクロックというか、メロコアというかの、すごく気持ちいい感じ。Ken Yokoyamaの楽曲は知らない曲もあったけれど、初見でもだいたいノレちゃうのがこの音楽のいい所。

あと「Punk Rock Dream」がすごく良かった、というのをライブから2日後くらいに急に思い出した。そんな遅れてやってくる筋肉痛みたいな、あとから染みてくるパンクロックもあるのか。以前に聞いた時はそれほどピンと来なかった気がする。それがあの日 ライブで聞いたらすごく良くて、生で聞く説得力たるや。思い出すとニヤニヤしてしまうこの感じ、パンクロックのあるあるのやつだ。前から知っていた曲でも何かのきっかけで、急に好きになったり、グッときたりする。大人になっても、いくつになっても、これは起こるらしい。だから、パンクロックはやめられない。

続いて、OKAMOTO'S。

やはり今回はKen Yokoyamaとクロマニヨンズのファンが多いのか、フロア前方は先よりも寂しい感じで、彼らにとっては若干アウェイな雰囲気。順番がおかしくないかと、なぜKen Yokoyamaのあとなのか、でもこういう方が燃えるよね!と意気込むオカモトショウ。健さんは早々に脱いでいたので、僕はコートを脱ぎませんという。すぐに脱いでしまうのもロックだけど、クソ暑い中で我慢して着続けるのもまたロックだ。

初めて見たOKAMOTO'Sのライブ。噂には聞いていたけれど、この世代でこの感じのロックンロールをやっているのはやっぱりすごい。グルーヴィーで、ファンキーで、どう形容したらいいのかよくわからないがカッコいい。スタイリッシュで気取っているようなイメージがあったが、意外に前のめりでコール&レスポンスなどをやっていて、ガムシャラな感じ。負けてらんねえ、という姿勢が伝わってくる。

クロマニヨンズのライブに備えて体力温存しようとする大人の思考回路がくだらなく思える。もしもクロマニヨンズを見に来て、Ken YokoyamaとOKAMOTO'Sで力尽きる人がいたとしたら、きっとそれはロックンロールにおいて正しい。フロアで揺れながらそんなことを考えていた。

The Whoの「The Kids Are Alright」をカバーしていた。これがまたいい。すごく忠実な感じ。音の再現性というより、好きな曲をカバーするという原点みたいな、心意気の部分。単純にこの曲が好きなので思わず歌ってしまう、自然とノッてしまう、好きなロックンロールの感じがした。

そして、最後はクロマニヨンズ。

ドドドッと前方に人がなだれ込んでいく。イベント仕様のセトリなのか、初っぱなからシングル曲を中心に飛ばしていく。「タリホー」「ギリギリガガンガン」単独ライブでは後半にやる印象の曲を早々にやってしまう。この段階で今日は最高!となると、この先どうなっちゃうんだ!?と思いながら。

曖昧な記憶だけど、順不同で「紙飛行機」「エイトビート」「雷雨決行」「ナンバーワン野郎」「エルビス(仮)」「グリセリン・クイーン」「炎」「スピードとナイフ」「突撃ロック」この辺りの曲をこれでもかと畳み掛けてくる。シングル曲だけでもかなりボリュームがあって、改めてバンドの歴史を感じる。

久しぶりのクロマニヨンズのライブだったので、次は何の曲やってくれるだろう!ワクワク感がハンパじゃなかった。シングル曲以外にももっと聞きたい曲はいっぱいあるので、またライブ行かなきゃと思わされる。

シングル以外では「今夜ロックンロールに殺されたい」「底なしブルー」「草原の輝き」などを。ヒロトのブルースハープがやっぱりたまらなくカッコ良くて、永遠に聞いていられる気がした。アンコールは「弾丸ロック」「クロマニヨン・ストンプ」だったか。まだ行ける!もっと来い!あの曲も聞きたい!この曲も聞きたい!と思いながら、モッシュの中を嬉々として漂っているうちに終わってしまった。

全体的に謎めいている「草原の輝き」の歌詞が頭に残る。「人類はいつでも OK」と歌う所が好きだ。妙な肯定感。そういえば、「The Kids Are Alright」というのもわりと近い感じの意味合いなのかもしれない。漠然とした肯定感。これはとても大事で、不意に救われることもある。どこまでも付きまとう憂鬱感を振り切って、今この瞬間をどこまで楽しめるか。

最近はライブでしんみりしてしまうことも多くて、ふと物思いに耽ったり、モヤモヤしたりすることが多かった。が、この日のクロマニヨンズは終止楽しくて、しみったれた所が全くなかった。久しぶりに聞いた「草原の輝き」の時だけ、一瞬トリップして思いを巡らせてしまったけれど。それ以外はもう、「エイトビート」も「ナンバーワン野郎」も「雷雨決行」もバカみたいに楽しかった。ウジウジと悩んで聞いていた日々を無邪気に笑い飛ばすかのように、カラッとしていた。

たぶんクロマニヨンズはずっと変わってなくて、ヒロトもマーシーもずっと変わってなくて、聞いているこっちの気持ちや受け取り方がその時によって変わるのだろう。曲が染みて泣きそうになる時もあれば、曲に元気づけられて力が沸いてくる時もあれば、曲を聞いてぼんやりしてしまう時もあり、同じ曲なのに違って聞こえるから面白い。

ヒロトはMCで、言いたいことはたくさんあるけれど、言葉に出来ないので何とか伝われば…みたいなことを言っていた。健さんもヒロトもすごく伝えようとしてくれる。言葉を探して、音楽にして、ロックンロールに乗せて。それはそれはとても嬉しい。普段聞いたらしゃらくせえなと思ってしまうようなことでも、ライブで聞くとジーンときたりする。不思議。

例えば、あまり好きじゃないヒップホップやラップで言われたら、うるせえ!しゃらくせえ!と思ってしまうことでも、同じことを好きなロックンロールに乗せて歌われたら、そうだよね!と元気づけられてしまう。人間なんて勝手なもんだ。思うことは一緒だったりするのに、それを表現する方法が実はたくさんあって、どれがハマるかは人それぞれで、自分に合ったものが見つかったらそれが幸せ…なのだろう。

最後に、これを書きながら違和感に気づく。「ヒロトさん」と呼んで慕う横山健は「健さん」と書いているのに、甲本ヒロトはやっぱり「ヒロト」なのだ。健さんとヒロト、妙な構図になってしまう。親しみ、距離感の問題なのか。好きすぎて呼び捨てにしてしまう、敬称をつけるとしっくり来ない、この感じ。

ネットに文章を書くようになって、芸能人(主に芸人)の名前にはほぼ全て敬称をつけることに統一した。呼び捨てで書くと、上から目線の文章に見えてしまいがちだし、もしも本人の目に入った時に嫌な気持ちになるかもしれない。しかし、ミュージシャンやスターのような人になるとまた別で、名前自体が愛称のようものになり、親しみや尊敬の念も込みで呼び捨てにしてしまう。

たけし、ヒロト、イチロー。芸人であるたけしさんには敬称をつけるようになったので、自分の中で呼び捨てにしてしまうのは「ヒロト」と「イチロー」くらいかもしれない。確かに彼らは人間国宝だ。でもそんなことは本当はどうでもよくて、誰の評価も関係なくて、自分にとって特別な存在であること、それがとても重要で。またライブに行きたい、ロックンロールを楽しみたい、彼らの姿を見たいと思う、ただそれだけのこと。

「リンダリンダ」の続きは
受け取ったそれぞれが奏でて、
繋げていかなきゃいけないんだろう。

それぞれの言葉で
それぞれのやり方で
きっと、ロックンロールは続いていく。



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