suicide bambi

パンクロックからお笑いまで、気になることを気まぐれに。

TMGE YOYOGI RIOT! 2001523

THEE MICHELLE GUN ELEPHANT
「TMGE YOYOGI RIOT! 2001523」
2001.5.23
@国立代々木競技場オリンピックプラザ


何時頃だったか、午後過ぎに
友達と会場付近に着いた時にはすでに
かなりの人数の人がグルリと並んでいた。

あいにく天気が悪い。
一応 会場内は区切られているらしく
中に入ったら傘はさせませんと言われる。
近くにカッパを売っている人がいて
上手いこと出来てんなと思いながら買う。
カッパを持ってこなかった自分が悪いのか
何せ初めて見る野外ライブだった。

どのくらい並んだか覚えていないが
自分はギリギリ前方ブロックへ入れた。
入場時に腕に番号のスタンプを押される。
待ちわびた感と相まってこれが妙に嬉しい。

ライブ帰り、スタンプされた腕が写るよう
記念にプリクラを撮った覚えがある。
会場の写真は手元に残っていない。
ということは、当時の携帯にはまだ
カメラ機能が付いていなかったんだと思う。


辺りは次第に暗くなっていき
照明が付き、雨足が強まる。

前方ブロックの後ろの方から見ていた
ステージには、4つのシルエット。
表情はよく見えない。
前に行く勇気はない。
でもミッシェルのライブはいつも
それで充分すぎるほど楽しかった。

ただ、今 あの時に戻れるとしたら
間違いなく前へ行く。


『サンダー・バード・ヒルズ』から
スタートしたライブ。
「ハローベイビー お前の未来を愛してる」
「俺は今を愛してる」
と言うチバに、盛り上がる会場。

「ギャー素敵!」と思う自分と
「どうした!?チバ」と思う自分とがいた。
今でこそ、ザ・バースデイで
ストレートな言葉を詞にして歌うチバだが
当時はちょっとビックリした。

「お前を愛してる」じゃなくて
「お前の未来を愛してる」って今思うと凄い。
未来ってつまり今かもしれない。

あの時のチバは、何十年後の未来の
どうなってるかわからない未来の今を
肯定してくれているのかもしれない。

未来ごとお前を愛していたのか
思い描いていた未来になったのか
ここはどこの未来だ…

ライブ中は何を考える暇もなく
純粋にチバの言葉に
ロックンロールに熱狂していた。


ステージ前はモッシュの嵐。
タイバーが多発。
まるでスモークが焚かれたかのように
人の熱気によって立ち上る湯気。

照明に照らされて
キラキラと光る無数の雨粒と
浮かび上がるメンバーのシルエット。

なんて幻想的な光景なんだろう…!!
と轟音鳴り響く中で揺れながら
ただただ見とれていた。


アンコールの「ジェニー」がまた圧巻だった。
こんなのもう楽しくないわけがない。
天と地が引っくり返る
泣く子も笑う
シャイな奴らも踊る曲。

「ジェニーはどこだー!」と言って始まる。
あの瞬間の興奮は言葉に出来ない。

カッパもカバンも放り投げて
いますぐあのモッシュの中に飛び込みたい!
そう思う衝動を、あとで大変になるからと
引き止める理性が憎らしかった。

ライブ映像で見ると
雨に濡れたチバの前髪がすっかり下りて
ちょっと可愛らしい雰囲気になっている。
当時、遠巻きに見ていた自分には
もちろんそこまで見えていない。
が、チバがご機嫌なのはわかったし
ご機嫌じゃない奴なんてあの場にはいなかった。

後方から次々にやって来るダイバーや
具合が悪くなって担ぎ出された人が
前方ブロックに雪崩れ込んでくる。
それにガンガンぶつかられて
なのにそれすらも笑ってしまうほど
熱狂の渦の中は多幸感に満ちていた。

楽しくて可笑しくてしょうがなかった。

ミッシェルの姿はあまり見えなかったけど
ミッシェルに熱狂する人の姿を山ほど見た。
自分もきっとその一部だった。

世界の終わりは砕け散るし
嵐で見えやしねえし
しかし、くっきりと広がる世界。

「ジェニー」はいつでも最高だが
あの日の「ジェニー」は
いつまで経っても忘れられない。



最近ようやく
ミッシェルの亡霊を見なくなった。

ザ・バースデイの中にずっと
ミッシェルの亡霊を見ていた。
4分の2 ミッシェルだよなと
心のどこかで思っていた。

これはミッシェルっぽい、ぽくない
ギターが圧倒的に違う…なんて
そんな聴き方は不毛だと
やがてバースデイから遠ざかった。

もちろんバースデイにも
好きな曲はたくさんある。
が、全部が全部好きになれなかった。

それが最近ようやく
バースデイはバースデイとして
素直にいいと思えるようになった。
そう思うのに、結局 10年近くかかった。


ミッシェルが解散して14年近く経つ。
でもあの日を覚えている。

初めてライブを見た赤坂BLITZも
雨の野外で見たYOYOGI RIOTも
ラストライブの幕張メッセも。

長く活動しているバンドが
25周年、30周年を記念しているのを見ると
ミッシェルがもしも続いていたら…
と想像してしまうことがある。

2017年は結成26年、
メジャーデビュー21年目くらいだろうか。
周年記念のライブをやっただろうか。
久々にライブで「トカゲ」をやったぞ!
とか荒ぶっていたんだろうか。


だけど不思議なもので
今でもミッシェルは変わらず好きだが
今になってエレカシにドハマリするという
思ってもみなかった未来にいる。

昔の曲を大事に丁寧に
楽しそうにやっているエレカシを見ると
続いているっていいなぁと思う。

その一方で、ラジオで聴いた
バースデイの「木枯らし6号」が耳に残って
やっぱりいい曲だなぁと思う。

どのバンドを追いかけても
どの時代にどんなふうに好きでも
別に構わないんだろう。

どんな未来でもきっと愛してくれる。
お前の未来を愛してると。
俺は今を愛してると。

何せ2017年のチバユウスケは
「抱きしめたい」なんていう曲を歌う
とんでもない愛に溢れてる。



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